夏や秋に購入したブルーベリーの苗木を一時的に鉢で育てていたり、鉢のサイズが大きくなりすぎたり、ブルーベリーを栽培する中で鉢植えから地植えにしなくてはいけない機会があります。
今回、私が秋に購入し仮鉢で育てていた「パウダーブルー」の苗木がありましたので、こちらを見本として鉢植えから地植えに植え替えする方法をご紹介したいと思います。
地植えへ植え替えするタイミング
ブルーベリーの植え替えは、花の開花時期や収穫時期などを避け、休眠期に入る冬季に行います。
冬以外に苗木を購入した場合は、一時的に鉢植えにして育てておくと良いでしょう。
ポットのままはNGです。
十分水を吸わせたピートモスを鉢にいれ、苗のポットの土を崩さない様に植え付けておき、そのまま冬を待ちます。
樹形を整えるために、支柱に固定したり、枝が広がらない様に麻紐でくくっておいても良いでしょう。
1月~2月になったら地植えへ植え替えるための準備を始めます。
まずは剪定から。
こちらのブルーベリーの剪定のやり方の記事でもご紹介していますが、ブルーベリーの剪定は難しく考える必要はありません。
例えば、このように樹の根元近くから横に向かって生えている枝。
この位置にある枝を大きく育てても意味がありませんので、剪定してしまいます。
簡単ですね。
あとは、このように枝が入り組んでしまっている場所。
このまま春を迎えると、混み合ったまま全ての枝が成長し、重なった部分には日の光が当らなくなります。
そうなると病気にもなりやすくなってしまうので、この時期に思い切った剪定をしておきましょう。
さっぱりさせました。
剪定はやりすぎてしまうと花の数も少なくなってしまうので、どれくらい花芽を残すか、春に開花する花の位置をイメージしながら剪定すると良いでしょう。
地植えへ植え替えする方法
苗木の準備ができたら、地植えにする場所の土の用意です。
土作りの方法は、こちらのブルーベリー栽培の土作り【地植え編】でご紹介していますので、参考にされてください。
ここでは簡単に説明します。
まずは植え付け場所の土を一度深く取り除き、ピートモス8割・鹿沼土2割の割合で配合した土に入れ替えます。
土を入れ替えたら、鉢のサイズと同等ぐらいの溝を掘りましょう。
隙間が無くなるように、押し込むイメージで周りの土を寄せていきます。
ピートモスは粘度が低くフカフカしているので、樹が倒れない様に根元から山になるように土寄せしておきましょう。
地植えで育てる場合は、これで終わりではありません。
忘れずに防虫対策を行う必要があります。
ブルーベリーの天敵は、根を食い荒らすコガネムシの幼虫。
根元に産卵させない様に、防虫ネットとマルチングをしていきます。
まず使用するのは防虫ネット。
防虫ネットを40cm~50cm四方で四角もしくは丸く切って、1箇所中心部まで切り込みを入れます。
切り込みを入れた部分を利用して、ブルーベリーの樹の根元を覆うように被せていきます。
これで根元に侵入する害虫を防ぐことができます。
ただこれでは風で飛ばされてしまいますし、害虫対策としてはまだ不十分なので、バークチップを使って2重にマルチングをしていきます。
バークチップを使ってマルチングすることで、害虫対策だけでなく、乾燥を嫌うブルーベリーに対しての保湿対策となるので、ブルーベリーの地植え栽培ではかかせない作業となります。
これで鉢植えから地植えへの植え替えが完了。
バークチップを施すことで、ただ土に生えているより見栄えも良くなりますよね。
あとは順調に育つことを願うばかり。
3月になったら施肥をして、春に花が咲けば順調に生育している証拠となります。
樹勢が良く初心者の方にもおすすめ!
今回植えたパウダーブルーの成長記録は、こちらのパウダーブルーの花芽から開花までの様子でご紹介しています。