ブルーベリー収穫奮闘記 新築の庭でブルーベリーを栽培。ブルーベリーの育て方と成長を観察記録するブログ。

ブルーベリーが育たない原因

ブルーベリーが育たない

ブルーベリーの苗木を購入してみたものの、ブルーベリーが上手く育たない、大きくならないといった悩みを持つ方も多いのではないでしょうか?
私も初めはいくつかの苗木を枯らしてしまって、ブルーベリーの実を収穫することができませんでした。
ブルーベリーを育てるためにはいくつか気を付けないといけないポイントがあるのですが、それを理解してしまえば収穫までたどり着くことは難しいことではありません。

ブルーベリーが育たない場合

ブルーベリーが育たない理由としては、ほとんどの場合土に原因があることが多いです。
土にはpH(ピーエイチ)と呼ばれる酸度を示す数値があり、その数値によって酸性・中性・アルカリ性を知ることができるのですが、ブルーベリーが育つのは酸性の土だけ。
中性やアルカリ性の土では上手く育ちません。

・庭にある土
・野菜を育てていた土
・花や野菜の培養土

このような土は中性や弱酸性の事が多いので、ブルーベリーを育てるための土とは言えません。
特に石灰などを撒いたことのある土では、すぐに成長が止まり、最悪の場合は枯れてしまうでしょう。


ブルーベリーを育てるためには、酸性の土である「ピートモス」と「鹿沼土」を8:2の割合で混ぜた土を使用します。
ピートモスをバケツに入れる
既存の土に混ぜるのではなく、ピートモスと鹿沼土だけを使用した土を、地植えする場所もしくはプランターや鉢に入れて植え付けを行いましょう。

防虫対策

次に注意しなくてはいけないのは、害虫による食害です。
ある程度が大きくなったブルーベリーなら、害虫の食害を受けても枯れたりすることは少ないのですが、植え付けを行ったばかりの苗木が葉や根の食害を受けると、成長が止まったり最悪の場合枯れてしまうこともあります。
ブルーベリーの葉を食害する主な害虫としては、シャクトリムシなどの蛾の幼虫がいます。
ブルーベリーにつく尺取り虫
春や夏に発生しやすく葉を食害します。
ブルーベリーの枝に擬態する幼虫も多いので発見が困難な場合があります。

対策としては、蛾が発生しやすい春~夏の間だけ防虫ネットを被せるということ。
蛾とブルーベリーを物理的に遮断することができ効果的です。

定植した最初の1年だけでも防虫ネットを使うと、樹が健康に育つので、その後の生育が良くなります。

次にブルーベリーの天敵であるコガネムシの幼虫による根の食害です。
コガネムシの幼虫である芋虫は、ブルーベリーの根を食いつくしてしまうほど食欲が旺盛です。

根の中に潜む幼虫。
ブルーベリーに潜むヨトウムシ

特に若い苗の場合は、まだ根が広がっていない状態ですから、数匹の幼虫だけで根がすべて食べられてしまうこともあります。
ブルーベリーが成長していない…と感じたら要注意です。

対策のポイントは、土の中に産卵をされないこと。
ここでも防虫ネットが活躍します。
樹の根元に切り込みを入れた防虫ネットを敷きます。
ブルーベリーに防虫ネット
さらにバークチップを被せて、2重の害虫対策。
植え替えの完了
この防虫方法は地植えはもちろん、プランターや鉢でも行うことができます。

私はこれを行うようになってから、芋虫の被害に合っていません。

ブルーベリーの花が咲かない?

ブルーベリーには適切な施肥(肥料を与えること)のタイミングがあり、年間では3回の施肥を行う必要があります。
ただブルーベリーを植えただけでは、花を咲かせ実を付けることは難しいです。

最初の施肥は休眠から目覚める3月に。
ここで与える肥料が春に花を咲かせるためのパワーとなり、花粉を生成し、実になる源となります。

次が実を大きくする前の5月
授粉を終え、実が肥大する時期に肥料をあげましょう。

最後に収穫を終えた8月~9月
この時期の施肥は礼肥とも言い、収穫後の疲れた株に栄養を与えてあげます。

ただし、肥料なら何でもよいとい訳でも無く、ブルーベリー専用の肥料を与える必要があります。

なぜ専用肥料が必要なのかはこちらのブルーベリーの肥料についてで詳しく書いていますので、興味がある方は読んでみてください。

花が咲いたのに実が付かない!?

ブルーベリーの花が咲いたのに、実が付かないで花が落ちてしまう。
そんなお悩みの方もいらっしゃるでしょうか?

ブルーベリーは他家受粉といって、違う品種の花粉によって受粉がしやすくなります。
つまり、近くで2品種以上のブルーベリーを栽培する必要があるのです。

さらに蜜蜂などが飛来しない住宅地では、人間が受粉をする「人工授粉」をしないといけません。
花揺らし花粉を集め、
ブルーベリーの花粉
耳かきの反対側の梵天を使って、他の樹の花に受粉をします。
ティフブルーの人工授粉
なるべく開花したらすぐに、花が新鮮なうちに人工授粉を行うと成功率が高まります。

詳しい人工授粉の方法は、こちらのブルーベリーの人工授粉でご紹介しています。


ブルーベリーが育たないときのまとめ

いかがでしたでしょうか?
ブルーベリーが上手く育たない・収穫できない原因に心当たりはありましたか?
ブルーベリーは本来強い樹ですので、1度根付いてしまえばあとの管理は施肥と人工授粉だけでも1シーズンを終えられます。
また年々樹が大きくなることで収穫量が増えますし、実の味も成熟したものと変化していきます。
最初の土作り・定植をしっかりと行い害虫対策をしておけば、早ければ今年、遅くとも来年にはブルーベリーの収穫を楽しむことができるでしょう。