ブルーベリー収穫奮闘記 新築の庭でブルーベリーを栽培。ブルーベリーの育て方と成長を観察記録するブログ。

ブルーベリーの剪定のやり方

ブルーベリーの花芽と葉芽

ブルーベリーの剪定のやり方を解説したサイトは多数あって、色々と調べているうちにここへたどり着いたという方も多いのではないでしょうか?
私がこれまでブルーベリーを育ててきた経験から言えば、ブルーベリーの剪定は決して難しく考える必要はないということです。
完全素人だった私ですら、剪定作業が原因で枯れてしまったり、花が咲かなくなったということはありません。
極端な言い方をすれば、人の手が入らず剪定などしなくても野生のブルーベリーは育ちます。
ただ収穫量を多くしたかったり、味を良くしたり、人工的な環境で健康に育てるには、剪定は大切な作業となります。

剪定の基本的な考え

ブルーベリーの剪定は何のために行うのでしょうか。
まずはこのあたりから理解しておきましょう。

剪定する理由1:病気や害虫を防ぐため

春にブルーベリーが成長を始め枝や葉が込み合ってくると、通気性が悪い場所では病気が発生しやすくなったり、枝や葉の重なりで日の当らない葉が多くなってしまいます。
こうなると成長が鈍ったり、実つきが悪くなったりします。
イラガの幼虫によるブルーベリーの被害
これはブルーベリーに限った話ではありませんが、特にブルーベリーは短い間隔で横に枝を伸ばしやすいので、冬の間に整理してあげないと生育に影響を及ぼしてしまう可能性が高いのです。

剪定する理由2:過度な開花や着果を防ぐ

これもブルーベリーに限った話ではありませんが、植物にとって花や実を付けることは大きなエネルギーを必要とします。
ティフブルーの花
特にブルーベリーは、放っておくと個体のキャパを超えて花や実を付けてしまいがちです。
その結果、養分が足りずに実が落下することで収穫量が減ったり、1つ1つの実が小さくなってしまうことがあります。

このようにブルーベリーを剪定する理由としては、生育に関すること、そして実付きに関すること、この2点が大きな理由となります。


ブルーベリーの剪定方法

それでは剪定の方法を具体的にご紹介していきます。
まず剪定時期はブルーベリーが休眠している、1月から2月に行いましょう。
これはブルーベリー眠って成長が止まっている時期に剪定を行うことで、樹に与えるダメージを少なくできるためです。

次に用意するものですが、ブルーベリーは樹ですから枝は固く剪定は普通のはさみでは切りにくいです。
太いシュートなどは、100均のはさみでは駄目にしてしまう可能性は大です。
また何とか切れたとしても樹の切り口をボロボロにしてしまってはダメージも大きくなり、修復に大きなエネルギーを必要としてしまいます。
樹を傷めないためにも、なるべく切れ味のよい専用の剪定ばさみを使うようにしましょう。

こちらはわたしが使っている1000円程度の剪定ばさみですが、1本あれば買い換えることはもうないな、と思えるほどしっかりとした商品です。

家庭に1本あれば、ブルーベリーだけでなく家族誰でも庭樹の手入れができます。

ではブルーベリーの剪定する枝について説明していきましょう。
とは言っても冒頭にも述べたように、剪定を難しく考える必要はありません。
下記の条件に照らし合わせて枝を探し、剪定してみると良いと思います。

 ・いかにも弱々しい枝
 ・通路側、壁際などに伸びてしまった枝
 ・枝同士が重なってしまっている場所

これらは必ず落とした方がいい枝となり、剪定の基本となります。

こちらは横に伸びる枝(短果枝)が沢山あるホームベルの写真です。
剪定前のホームベル
剪定する枝に赤線を引きました。
ここは根元に近く、さらに太い枝(長果枝)が混在しているので通気性を確保したいところでもあります。

これを剪定すると…
剪定後のホームベル
さっぱりしました。
奥が良く見えることがわかり、通気性が改善されました。

こちらはブルーベリーの植え付けで植えた1年目のティフブルー。
剪定前のティフブルー
沢山枝を伸ばしていますが、枝が弱々しかったり、交差したりしてしまっています。
写真には映っていませんが、株の上部の方に沢山の花芽が付いているので、ここは思い切って全て剪定してしまいます。

剪定後のティフブルー
どうでしょうか。
細い枝を剪定するだけでも、今後伸ばしていく主枝がはっきりしてきますね。

若いブルーベリーの樹の剪定方法は、こちらのブルーベリー1年目と2年目における剪定方法でもご紹介しています。

剪定を行う上での注意点

剪定作業を行ううえで1つ注意する点をあげるとすれば、花芽に注意することです。
花芽は春に花を咲かせ実になる部分です。
花芽がついている枝を切りすぎてしまうと、当然花が少なくなり、収穫量も減ってしまいます。
かと言って、上記で説明してきたように枝を残し過ぎてもいけません。
「じゃぁどうすればいいの?」と思ってしまうかも知れませんが、どの位置に花を咲かせたいか、どれぐらいの量の花を咲かせるか(収穫をするか)をイメージすると剪定はしやすいです。
ただ経験が物を言うところでもあるので、初めての方は何事も経験だと思って色々試してみるのも良いと思います。

ちなみに、花芽と葉芽の見分け方は、やや膨らみがあるのが花芽、鋭角な三角形に見えるのが葉芽になります。
ブルーベリーの花芽と葉芽

基本的に花芽は、太い枝から横に伸びる枝(短果枝)に沢山できます。
太く長い枝(長果枝)には先端にしか花芽がないことが多いですが、翌年の夏に短果枝を沢山伸ばします。
ちょっと専門的ですが、ブルーベリーの枝について知りたい場合は、こちらのブルーベリーの実の付き方 (長果枝と短果枝)でもご紹介しています。
参考にしてみてください。

ただ、植え付けて間もないブルーベリーや、今年は樹を大きくしたい!という場合には、あえて花芽を取ってしまう剪定方法もあります。
つまり実をつけるための栄養を大きくなるための栄養に集中させるということです。

弱ってしまったブルーベリーにおいても、樹勢を回復するために花芽を取る剪定をして、あえて今年は実を付けず回復に専念させるという方法もあります。


今回は剪定の基本部分をご紹介させていただきました。
剪定をする理由と考え方を整理できれば、あとは「どうしたいか」だけ。
ブルーベリーは強い植物ですから、深く考えすぎず、失敗してしまっても来年への糧と捉えて育てていきましょう。