ブルーベリー収穫奮闘記 新築の庭でブルーベリーを栽培。ブルーベリーの育て方と成長を観察記録するブログ。

ブルーベリーの実の付き方 (長果枝と短果枝)

長果枝に付く花芽

ブルーベリーは、根元から伸びる太い主枝を中心に「長果枝」やシュートと呼ばれる太い枝、さらにその長果枝から分岐する細い枝「短果枝」で構成されています。
このどこかの枝に実が付くわけですが、実が付くと言うことは花が咲く場所とも言うことができます。
花が咲くと言うことは、冬に花芽が付いていないといけません。
そこで今回は、ブルーベリーの枝のどこに実が付きやすいのか、その特性を確認してみたいと思います。

長果枝と短果枝の違い

まずは実際の長果枝(シュート)をご覧いただきましょう。
根元から伸びるシュート
根元の近くから勢いよく太い枝が伸びていますね。
これが長果枝。

こんな風に途中からも伸び始めます。
途中から伸びる長果枝
長果枝はブルーベリーの実を収穫する前後、夏ごろに勢いよく伸び、基本的には上方向へ成長することが多いです。

一方短果枝は、長果枝の途中で横方向に伸びる細い枝です。
細い短果枝
春から夏にかけて成長し、冬に花芽をつける可能性がある枝となります。

長果枝と短果枝の実の付き方

それでは次に、長果枝と短果枝の花芽の付き具合を比較してみます。
まずこちらは長果枝。
長果枝に付く花芽
先端部分の分かれた枝にいくつかの花芽が確認できます。

しかし、枝の中腹はというと葉芽ばかり。
花芽の無い長果枝(シュート)
花芽は一つもありませんでした。

一方短果枝は、先端だけでなく規則正しい間隔で花芽が付いています。
花芽の付く短果枝

この状況から考えると、どちらも今年伸びた新芽ということに変わりないのですが、長果枝は翌年に短果枝が伸びはじめるため、花芽が沢山付き収穫となるのは再来年。
一方、今年伸びた短果枝には翌春に開花する花芽が付くので、翌年に収穫できる枝と言うことになります。

つまりブルーベリーは、その年の冬に「来年」と「再来年」の成長や実の付き方をイメージすることができる植物ということになります。
例えば、
「この長果枝を伸ばせば再来年の収穫が増えそう」
とか
「長果枝を伸ばし過ぎると、高すぎて収穫できないかも」
などということも想定ができますね。
さらに経験を積むことで、来年・再来年の収穫量がどれくらいになるのかも見据えられるようになるかもしれません。


花芽がつきやすい枝の特徴

ブルーベリーを育てていて気付いたことなのですが、意外にも弱々しい枝に花芽が付くことが多いです。

こちらは苗で購入したパウダーブルーですが、細い短果枝に沢山の花芽がついています。
細い枝に付く花芽
順調に育っているからこんなに花芽が付いているのか、弱っているから子孫を残そうとしているのか…。
これをどう捉えたらいいか難しいところです。

ただこれらの花芽をすべて開花させても、樹が成長しきっていないので、受粉せずに花が落下するのは目に見えています。
長い目で見て、今この状況であれば、花芽を摘むか受粉させない様にして、樹を大きく太くさせることのほうが大切です。

ということで、1/3程度の花芽を取り除きました。
花芽を取り除いた短果枝
花芽は手で簡単に取れます。

このように全体の成長を考えて短果枝や花芽の量を調整したり、樹の大きさや高さを調整するために長果枝を切ったり、どの枝を切ると何が調整されるのか理解しておくと、剪定などの際に役に立ちます。
また長果枝と短果枝の違いを知っておくだけで、ブルーベリーの栽培は楽に、そして楽しくなると思います。
ぜひ参考にしてみてください。